寄居町の商工会から埼玉県の機関に出向中の笠原さんから「お世話になっております。柳瀨さん、大阪のデザイナー江口海里さんお知り合いですよね?明日、小川の企業支援で夜、小川町で飲みます」というメッセージが来たのは、8月4日の18時4分だった。
江口さんとは10年ほど前に水俣での仕事で知り合い、コロナ前に大阪の事務所に遊びに行って、近くの台湾唐揚げ屋で軽く飲んで以来、お会いしていなかったが、SNSでは時に発表される美しいプロダクトデザインを目にしていたし、福井でのプロジェクトなども注目していた。京都ばかりで大阪に行くことはあまりないが、大阪に行ったならまた連絡して金剛石でも一緒に食べに行きたいなと思っていた。
事務所から歩いて、小川町の内田工芸社さんに着いたのは、8月5日17時1分。笠原さんがちょうど外に出てきていた。「お忙しい所すみません。サプライズですからね」そう言うと、中に案内してくれてそこには驚く顔の海里さん。アクリル加工業をされている内田さんともお久しぶりだった。
11月に予定しているオープンファクトリーイベントをとても楽しみにしてくれていた。少し近況を交換し、内田さんの倉庫見学をさせていただき、大大でご飯をいただいた。僕は作業があったので途中で事務所に戻った。笠原さんは肉よりホルモンを先に焼く派だった。
小さな町に住んでいても、こうして遠くから友人が訪ねてきてくれるのは嬉しい。大きな街に住む楽しさは、人に会えることにあると思うが、会いたい人とピンポイントで会うことは、どこに住んでいてもできなくはない。いろんな人が、会いたい人がまちに来てくれるきっかけを創れれば、どこに住んでも寂しいことはないかもしれない。
気づけば社会人になってから、ずっと小さなイベントをしている。この20年間、常に何らかのイベント告知中で過ごしている気がする。ホームパーティやら、トークイベントやら、20代のころは仕事もイベント制作であるのにわざわざ休みには音楽フェスを企画していたこともあった。それでもそこで出会った人たちと仲良くなり、一緒に仕事をしたり、一緒に遊んだり今でもしていると考えると、イベントも捨てたもんじゃない。なぜこんなにイベントを企画してしまうのか。SNSがなければこんなにイベントもできなかったわけなので、SNSの時代はリアルの時代でもあるのかもしれない。今月はPEOPLEに、doyoubiの出店とnijikujaの展示がある。来月はおがわのわの「山の話」がはじまる。皆野町では、関わっているARAKAWA AROUNDというイベントもあるし、11月にはオープンファクトリーイベント。小さな非日常で、誰かの日常が好転すればいいけれど、己のエネルギーが枯渇しないで乗り切れるかちょっと心配でもある。移動中は健康に関するYouTubeばかり聞いている。懸垂を習慣にしてこの夏を乗り切ろう。
