網走は夏は涼しく
「HERES」の取材で網走へ。帰りの飛行機で進めようと思った原稿のGoogle docsをオフライン編集可にするのを忘れて、できなくなってしまったのでJOURNALを書く。AIRDOのドリンクは、久しぶりにホタテスープをナイスチョイス。
網走は初訪問だったが、どこか過酷な環境の町という印象を持っていた。極北の地で、流氷が流れ着き、刑務所に最適な罰のような寒さ。印象というのは誠に勝手である。実際訪れてみると、網走は夏は涼しく、冬も比較的温暖で、水産の水揚げも桁違い。モスバーガーやミスタードーナッツ、ブックオフもあるくらいの街で、非常に住みやすそうであった。今回は日程が直前に決まったこともあり、ビジネスホテルがどこも満室で、取材の初日は男3人でコテージ泊となった。CITYとBASICという国道を挟んで対面にある地元のスーパーマーケットを両方訪れ、惣菜や海鮮を買って茶色い部屋の中で食べた。ホッキ貝をイミュー黒田さんが捌いてくれて、網走ビールと一緒に食べると、それは大変歯ごたえもよく、うれしい食体験。日常で貝を捌いて食べることは小川町ではなかなかないが、いつか港町に住んだら日常になるのだろうか。
初めての町で、初めての人と出会う取材は最も好きな仕事である一方で、普通に疲れてしまう。体力だけでなく、頭が疲れてしまうというか。今回は、網走川流域の会の新谷会長の話を聞く。流域が連携し、豊かな自然資源を作っていくというのは今の最大関心事といってもよく、大変興味深く聴いたし、また新谷さんの人間性に魅了される取材であった。今回はイレギュラーで僕はカメラマンだったので、取材対象者の表情がいつもよりもよりハッキリと見えて、話の内容は一部聞くことができなかった。耳ではなく、目で受け取る取材だった。カメラマンさんはインタビューの撮影をするとき、話の内容もちゃんと追えているものなのだろうか。
雨天で風景撮影ができなかったこともあり、取材を追えてから帰りのフライトまで時間が空いた。美幌町にあるKITENというコワーキングに立ち寄り、作業や打ち合わせをした。3時間まで500円、コーヒーやお茶も飲み放題というリーズナブルがすぎる価格設定。「どうしてこんなに安いんですか?」と聞いたら、「田舎ですから」と兵庫県から移住してきたスタッフさんから返ってきたが、納得はいかない。デスクからの、いかにも北海道らしい畑と草原の眺めも最高であった。今の時代Google Mapsでの検索センスが旅の満足度、つまり身体知の蓄積、つまるところ人生の質を大きく左右してしまうし、それは場数で培っていくものでしかない。
網走から30分ほどの女満別空港。女性は満腹と言っても別腹がある、と書いて女満別。帰りの飛行機が遅れて、小川町に帰れないかもしれない。おみやげに買ったホッケとしじみには60円支払って付いてきた保冷剤が寄り添うものの容赦もなく溶けていく。どうにか無事でいてほしい。蒲田で一泊するか、実家に行くか、池袋あたりまで行くか。時間とお金と体力のバランスを計算し、頭のメモリが減っていく。クラシックを聴いて、脳を休ませる。
そういえば、行きの飛行機でPodcast「まぼろし会議」を聴いた。そこで、仏教哲学に基づけば、ポスト資本主義としての経営のゴールは悟りにあるというようなことを聴いた。悟りというと大層だが、多角的な視点を手に入れ、苦を減らしていくということで、それはとてもしっくりきた。自己内多様性で解釈を自在に操りストレス減らしてこうという自分のマインドと重なる。仏教哲学を学びたくなったが、一人では前進しなさそうなので、これを読んでくださる貴方とともに学びたい。
MUJI HOUSEの「HOUSE AS LIFE」が公開となった。これからの家を考える動画コンテンツシリーズ。戸建てに暮らしたくなる読後感を目指した末に、制作者たちが戸建てに引っ越していくかもしれない。今後の撮影も楽しみである。家は学びと遊びに溢れている。
学大コレクティブのトークイベントの告知が始まった。「LOCAL IS NEW LUXURY」というテーマの第一回。お相手のHAGI STUDIOの宮﨑さんとは、先日小川町で再会したばかりだったが、じっくりお話できるのが楽しみである。小川町の話を東京でちゃんとすることは、実は初めてかもしれない。町の楽しさが伝わって、お客さんが小川町に来てくれたら嬉しい。週末なら学芸大学駅から「小川町」行きに乗れば、寝て到着できる町でもあるのだし。このままAIRDOで寝ていたら、小川町に着いたらいいのだが。
