Journal

開始、集中、点検

TAKEHIKO YANASE

東京駅を出て新神戸へ向かっている。
取材と撮影の前入り、久しぶりの神戸。

昨日からdoyoubiという屋号でマフィンを焼いている瀬谷薫子ちゃんが小川町に滞在している。シェフインレジデンスというか、ライターインレジデンスというか、1週間滞在しながら、取材をしたりマフィンを焼いたりしている。昨日は「YOU談」にも出てくれて、肩書についての話をした。

編集者(的な)の人と話すのはいつも楽しい。まず、聞くのが仕事のようなところもあるので、基本的に聞き上手である。それから、面白いところを見つけて届ける仕事であるので、ポジティブな話に展開しやすい。それからそれから、具体と抽象を行き来する仕事でもあるので、具体的な事象を考察したり、大きな流れの具体を例示しあったりするような、深めていくような会話も楽しかったりする。
基本的に誰かと話をするとき聞き役になることが多いが、瀬谷さんはいつもいろいろ聞いてくれる。

今日はPEOPLEでマフィンのPOP-UPがあった。小さな田舎町の、路地裏の、土間の奥の扉までたどり着くのは容易ではないが、開店から並んで買ってくれる人もいて、見事完売。僕も一ついただき、まだ足元のバックパックの中に取っておいてある。新幹線で食べるか、ホテルに着いてからいただくか、明日の朝ごはんにするか。新神戸まで2時間半の時間がある。JAZZ HOUSEを聴いている。
年に一度くらいのペースだが、前回doyoubiのマフィンを買って気に入ってくれた方が今回たくさん来てくれて、定期的に違うまちに訪れてPOP-UPをするのはまちとの関わり方としていいなと思った。そういう地域の食材などとコラボレーションできる技術を持ち合わせているのは羨ましい。

瀬谷さんは原稿作業のときに、キース・ジャレットの「The Melody At Night, With You」をリピートで聴いているという。そういうお決まりのBGMは僕にはないが、強いて言えばブライアン・イーノの「Music for Airports」は聴きがちで、あとはハウスかアンビエントか、雨の音などを聴くことが多い。J-POPも一曲リピートなら歌詞が気にならなくなってくることは実証済みだ。いろんな人の集中力ルーティンを聴いてみたい。

開始力と集中力が何より大事ではないか。何かをはじめて、あとは集中して眼の前のことに取り組めば、大体のことはできる気がする。猪の目になってしまうので、俯瞰力も必要か。俯瞰して、たまに今自分が何をしているか点検することも大切。開始、集中、点検。神戸にあと2時間10分で到着する。